工場の夜間巡回を省人化する方法:ロボット自動巡回の実際
夜間巡回の課題・省人化の仕組み・費用対効果を詳しく解説。

「夜間や休日の巡回に人員が割けない」「広大な工場を毎回手作業で点検するのは限界だ」——そうした課題を抱える製造現場の管理者・工場長の方へ。本記事では、自律走行ロボット「temi」と工場巡回管理アプリ「FieldLog」を組み合わせることで実現する、工場巡回の自動化について解説します。
自律走行ロボット「temi」は、LiDARセンサーとAIカメラを搭載し、事前に設定したルートを人の手を借りずに自律走行できる次世代型ロボットです。障害物を自動回避しながら、夜間・休日を問わず安定した巡回が可能で、製造現場への導入が急速に拡大しています。
一方、「FieldLog」はtemiと連携して動作する工場巡回専用のクラウド管理アプリです。temiが各チェックポイントで撮影した画像をリアルタイムでクラウドに記録し、Web管理画面からいつでも確認・検索・ダウンロードできる仕組みを提供しています。

「なぜこの組み合わせなのか?」——それは、単なるロボット導入ではなく、データ活用まで含めたトータルソリューションだからです。temiが「脚」として現場を走り、FieldLogが「目と記憶」として情報を管理する。この二者が連携することで、従来は人が行うしかなかった巡回点検を、完全に自動化・デジタル化することができます。

FieldLogとtemiを使った工場巡回の自動化は、以下の5ステップで完結します。初期設定は一度行うだけで、以降は無人で繰り返し実行できます。

FieldLogの管理画面またはtemiのアプリ上で、工場内の巡回ルートを設定します。実際にtemiを動かしてルートを「教える」ティーチングペンダント方式を採用しているため、専門的なプログラミング知識は不要です。通路の幅や障害物の位置を自動学習し、最適な走行経路をマッピングします。設定は通常1〜2時間で完了します。
巡回ルート上の「撮影が必要な場所」をチェックポイントとして登録します。機器の稼働状況確認ポイント、危険エリアの境界線、在庫棚の状態確認箇所など、監視が必要な地点を任意に設定可能です。各チェックポイントには撮影角度・枚数・撮影タイミング・OCR設定も細かく指定できます。
設定したスケジュールに従い、temiが自動でルートを走行します。障害物を検知した場合は自動で回避、通行不能な場合は次のチェックポイントへスキップし、完了後に管理者へ通知します。電池残量が低下した際は自動でドックに戻り充電を開始します。
各チェックポイントに到達すると、FieldLogと連携してtemiが自動撮影を開始します。撮影した画像は即座にクラウドへアップロードされ、日時・場所・ロボットIDなどのメタデータとともに記録されます。撮影精度を高めるため、AIによるブレ補正・明度自動調整も自動で実行されます。
翌朝、管理者はFieldLogのWeb管理画面にアクセスし、夜間の巡回データを確認します。日時・場所・チェックポイント名での絞り込み検索、画像のZIP一括ダウンロードが可能です。異常が検知された場合はリアルタイムでメール通知が届くため、問題の早期発見・対応ができます。


ここでは、実際の導入現場をもとに、FieldLog×temiがどのように活用されているかをご紹介します。
水温計の監視が現場管理の重要なポイントとなっており、既存の水温計には上限警報があるものの、「警報が鳴る前の予兆ゾーンを見逃さない」仕組みがなく、人が定期的に現場へ足を運んで目視確認していました。夜間・休日も含めた巡回を自動化したいという現場のニーズが、導入検討のきっかけになりました。
導入時、まずtemiを実際に動かしながら工場内の地図を作成し、水温計など監視が必要な箇所をチェックポイントとして登録しました。FieldLogの管理画面上でチェックポイントごとに撮影角度・枚数・OCR読み取りの設定を個別に行えるため、現場の実態に合わせた細かいカスタマイズが可能です。
巡回スケジュールは現場の運用に合わせて自由に設定でき、夜間や休日も含めて、時間帯・頻度ともに柔軟に組むことができます。
この事例の核心は「警報が鳴る前に気づく」仕組みです。FieldLogでは、撮影した画像をもとに設定した閾値を超えた場合にメール通知が届きます。担当者はここで通知条件を「警報値より手前の予兆ゾーン」に設定しました。
アラートを受け取った担当者は、たとえば次のような対応が取れます。
警報が鳴ってから動くのではなく、その手前で判断できる。これにより、現場への出動そのものを「必要なときだけ」に絞ることができています。
FieldLogは、temi 工場 巡回 自動化を実現するために設計された専用アプリです。以下に主要機能と具体的な使い方を解説します。
各チェックポイントでtemiが自動撮影した画像は、撮影完了と同時にFieldLogのクラウドサーバーへアップロードされます。画像には日時・GPS座標・チェックポイント名・ロボットIDが自動でタグ付けされるため、後から「いつ・どこで撮影した画像か」を瞬時に特定できます。
AIによる画像解析と事前設定した閾値に基づき、異常(機器の変色、液体の漏れ、立入禁止エリアへの侵入など)を検知した場合、即座に登録メールアドレスへ通知が届きます。通知メールには撮影画像・場所・時刻が含まれており、担当者は現場に向かう前に状況を把握できます。
すべての撮影データはFieldLogのWeb管理画面で一元管理されます。日時範囲・チェックポイント・ロボットIDなど複数条件での絞り込み検索が可能で、膨大な画像の中から必要なデータを5秒以内に抽出できます。監査対応時はフィルタリングしたデータをZIPで一括ダウンロードして提出できます。
工場の規模拡大や複数拠点への展開にも対応しています。FieldLogの管理画面から複数のtemiを一括でスケジュール管理・監視でき、各ロボットの稼働状況・電池残量・巡回完了状況をリアルタイムで確認できます。将来的な台数拡張も柔軟に対応可能です。

巡回点検ロボット アプリの導入を検討されているお客様から多く寄せられるご質問にお答えします。
temiはハードウェア(自律走行・撮影)を担い、FieldLogはソフトウェア(データ管理・分析・通知)を担います。temi上にFieldLogアプリをインストールすることで、チェックポイント到達時の自動撮影・即時クラウドアップロードが自動で実行されます。連携設定は初期セットアップ時に一度行うだけで、以降は自動動作します。
固定カメラは設置場所の視野角に限定されますが、temi+FieldLogは移動しながら工場全体をカバーします。また、IoTセンサーは特定の物理量(温度・振動など)しか計測できませんが、画像ベースの記録は人間の目による確認に近い柔軟な情報取得が可能です。さらに既存設備の改造が不要で、工場のレイアウト変更にも柔軟に対応できます。
撮影画像はFieldLogのクラウドサーバー(国内データセンター)に暗号化して保存されます。画像データのアクセス権限は管理者が設定でき、不正アクセスへの対策も万全です。保存容量はプランに応じて異なり、長期保存が必要な場合は外部ストレージへの連携も可能です。
事前登録したメールアドレスへ、異常検知画像・場所・時刻を含む通知メールが即座に送信されます。担当者はスマートフォンやPCから画像を確認し、現場対応が必要かどうかを判断できます。誤検知を減らすため、通知閾値の細かい調整や特定エリアの除外設定も可能です。
専門的なITスキルや設備工事は不要です。初期設定(ルート登録・チェックポイント設定)は弊社サポートチームが現地にて対応します。標準的な工場規模(5,000㎡以下)であれば、導入開始から安定稼働まで約2〜4週間が目安です。PoCレンタルプランで事前に試験導入することもできます。
巡回スケジュール・チェックポイント・撮影条件はすべてカスタマイズ可能です。また、既存の生産管理システム(MES・ERP)との連携APIも提供しています。特殊な工場環境(クリーンルーム・高温環境など)への対応については、まずはお問い合わせください。個別に検討いたします。
本記事では、自律走行ロボット「temi」と工場巡回管理アプリ「FieldLog」を組み合わせた工場巡回自動化について解説しました。製造業DXロボットの活用により、夜間・休日の無人巡回、リアルタイムなデータ記録、異常検知通知、クラウドでの一元管理が実現できます。
夜間人員の確保コスト削減・巡回品質の均一化・監査対応の効率化など、多くの工場管理課題をFieldLog×temiのソリューションで解決できます。まずは、PoCレンタルプランでの試験導入をお勧めしています。
まずはお気軽にご相談ください。現場の状況をヒアリングしたうえで、最適な導入プランをご提案します。