動く電話Telepii(テレピー)を製造・販売しているiPresenceの代表クリストファーズ・クリス・フランシス(以後クリス)に、今回はテレピーの一利用者としてインタビューに答えてもらいました。コロナ療養中の孤独や、富士登山の特別な体験で、どのようにテレピーを使い、何を感じたのか。またテレピーを使おうかと迷っている人に向けてのメッセージもあります。
インタビュアーはマーケティング担当、藤本です。富士登頂の写真も掲載しているので、あわせてご覧ください。

【コロナ療養中】毎日食卓でテレピーを使用│子供が自らセッティング

藤本:
クリスさん、今日はよろしくお願いします。

クリス:
よろしくお願いします。

藤本:
クリスさんはコロナ療養中と、富士登山の際にテレピーを使用されたとのことで、今回はテレピーの製作者ではなく実際に使っている使用者として、テレピーを買おうか迷っている方へ向けて「我が家の活用例」をご紹介いただければと思います。

クリス:
わかりました!
早速なんですけど、この間インパクトのある写真を撮ったから見せるね。

イギリス・ロンドン/ビッグベン

イギリス・ロンドン/ビッグベン


ロンドンまで行ってがんばって撮ってきました。(自宅から約1時間半)

藤本:
すごい、もう工事が終わって綺麗に見えるんですね。このときは誰と繋いでいたんですか?

クリス:
うちの息子。僕だけロンドンに行っていたので、家にいる息子がロンドンのテレピーを動かすっていう感じ。

藤本:
普段テレピーを使うときは、クリスさんが操作される側と操作する側のどちらが多いですか?またどんな使い方をされていますか?

クリス:
そうね…。富士山に行ったときのように何か面白い試みをするときは、僕がテレピーを持っていって誰かに操作してもらうことが多いね。
イギリスの自宅で使うときは、僕が日本にいたり、今回のコロナ療養みたいにベッドルームにいて操作する方になったりもする。
息子が2階の僕の部屋まで来て「Uber Eatsです」って食べ物を持ってきてくれるんよね。
それだけじゃなくて「テレピーセットするね」と言って自発的にセットしてくれる。「こういうときに使うんでしょ」って子供が一番わかってるよ。
食卓にテレピーを置いているので、僕は隣にスマホを立てて食事をしながら、一緒に会話するということをしていましたね。

藤本:
クリスさんが操作する側ということですね。
事前に「テレピーしよう」と言わなくても、掛けたり掛けてもらったりして、テレピーが当たり前になっているという感じですか?

クリス:
そうそう、子供たちのスマホにも「テレピー(アプリ)」が入ってるし。

動く電話Telepii(テレピー)専用スマートフォンアプリ

動く電話Telepii(テレピー)専用スマートフォンアプリ


「今日はテレピーに誰のスマホ置くねん」ってたまにケンカしてる(笑)

藤本:
(笑)
食事中は、食べ終わるまでテレピーを繋いでるんですか?

クリス:
そうですね。子供とああだこうだしゃべりながら、僕はあっち見たりこっち見たりして。一週間くらい毎日、晩ご飯の時に使ってたよ。

藤本:
子供たちは最初慣れるまでハードルはなかったですか?

クリス:
そうだね。子供たちの方が違和感ないし、だって右左押すだけだから。初め、試しに右左動かして「うわーすげー」となって、それだけで十分でした。

通話はテレピーだけではない│テレピーがあるから繋げようという感覚が生まれた

藤本:
もう従来のテレビ電話に戻ることはないというくらいテレピーを多用してるんですか?

クリス:
いやそんなことはない(笑)
テレピーは特にご飯食べてるときに使いやすいけど。歩き回ってるときとか、普通に電話したいときはLINE電話をして、そこからビデオチャットに切り替えるっていうのを日々やっているからね。
テレピーはテレピーがあるところで使わないといけないから、意識的にアプリを立ち上げて相手に掛けるということをしないといけない。その辺の手間はどうしてもあるね。

藤本:
セッティングされているところで使ったほうが、使いやすいということですね。

クリス:
それと、意識的に「テレピー使おう」と思わないとテレピーを使わない。
LINEやMessengerとかの方が、普段開いてるアプリだし、テキストメッセージができることは大きい。LINEとかのテキストメッセージをして、そこから「テレピーかけていい?」という流れがスムーズだったりするので、そういう使い方をよくするね。
ご飯食べるときは「テレピーがあるから使う」という感じ。うちは時と場合によってうまく使い分けてるかな。

藤本:
ご飯を食べてるときは手を動かしてるから、定点カメラの使い方でテレピーが使えるんですね。

クリス:
これがコロナ療養中にテレピーを使っている写真です。
(食卓の様子 「動く電話Telepii(テレピー)」のある暮らし公式Facebook

テレピーを製造してもらってる社長さんもコロナ療養中に同じ使い方をしてたみたい。
「コロナ必須アイテム10選」とかにテレピーを入れてもいいくらいやと思うよ(笑)
病気療養中でのテレピーの必要性をアピールしていきたいなとも思いましたね。

藤本:
けっこう心の支え的な、癒しアイテムになりそう。こういうとき孤独感が紛れるって大事なことですよね。

クリス:
そうそうそう。
LINEのビデオチャットはあるけど、「わざわざ繋げなくてもな…」っていうシチュエーションのときに、「テレピーがあるから繋げる」ってなることもあるんですよね。やっぱりせっかくテレピーあるから繋ごうっていう感覚もある。
とあるインフルエンサーの方も、「テレピーがあるからおじいちゃんおばあちゃんに繋ごう」ってなったみたいですしね。
ちょっとしたことですけど、そこに価値がある。使ってるとそれを実感できる。

藤本:
ありがとうございます。
では、富士登山でテレピーを使った話を聞かせてください。

富士登山は雨からのスタート│5合目と7合目のテレピー接続の様子

富士山5合目出発前の様子

富士山5合目出発前の様子


クリス:
はい、じゃあ富士登山自体がどうだったかをまず伝えますね。
今回、iPresenceのインドのエンジニア2人と、パートナー会社のスタッフの方と富士登山してきました。

富士登山って人生に一回は達成したいって、みんなあるじゃないですか。日本人ならなおさら。
僕もそうで、10年くらい「今年こそは、来年こそは」って言ってたんですよ。それでもう、今年は年明けに日を決めて行きましょう!となって、7月に何が何でも行くと決めて仲間を募って行きました。

僕は初めてだったので、まず自分が登ってみて来年はみんなで一緒に登りましょうっていうことをしたかった。
テレピーは5合目、7合目、頂上で使いました。新宿からバスで2時間ほどかけて5合目の吉田口に到着し、軽いランチを済ませました。
ただそのとき大雨で雷も鳴っていて、登れへんのちゃうかなと思った。キャンセルもせなあかんかなと思ったから、せめて5合目でテレピーを繋げようとしたんですね。

富士山5合目 テレピー接続の様子 外は大雨

富士山5合目 テレピー接続の様子 外は大雨


このときは(iPresenceの営業の)藤永君に繋いだんだけど、ここでわかったのが藤永君、大学の時登山部だったっていうね(笑)

藤本:
意外!(笑)

クリス:
今回は膝の調子が良くないので遠慮したみたいやけどね。
5合目ではテレピーでレストランの様子とか、これからどうするといったことを話した感じ。普通のレストランだけど富士山の5合目というだけでちょっとした感動はあるし、遠隔で映像を届けることができるのは楽しいよね。

藤本:
藤永さんはテレピー動かしてどんな反応されてました?

クリス:
やっぱりこっち見たらあれが見えるとか言ってたね。
まあ藤永君はテレピーに慣れてるから動かせることへの感動はない印象でしたけど、自然に動かしてて、やっぱり富士山から繋いでることに「おおっ」って感動してくれてたね。

富士山5合目 テレピー接続の様子

富士山5合目 テレピー接続の様子


1時間位待ったら雨足が弱くなって、これならいけるぞってなって、結局予定より1時間遅れで登山開始しました。
登山口では雨はほとんど止んで霧の中って感じ。8合目までは3時間位で、景色はほとんど見えない。
登ってきた道はこんな感じ。
さすがに息切れしてきたので、酸素のスプレー缶を買って吸引したりしました。

藤本:
ちゃんと売ってるんですね。

クリス:
そうそう。日の入りくらいでやっと一瞬だけですが、空が開けてきて綺麗な景色を見れた。
「太陽が見えた!」って喜んでましたね(笑)
そして、7合目の日の出館ってところでテレピーを繋げたんですよ。
この左側は断崖絶壁で普段は景色が綺麗なところ。
(iPresenceの)東京の営業担当の村山さんに繋いだよ。村山さんは今回登ろうかどうか迷ってたので。
ここまで来たよってテレピーで話した。

ちなみにここで売っているビールは一缶600円!
一缶でも酸素薄いから十分酔いが回るんだよね。

これは中でカレーを食べてるときに村山さんにテレピーを繋いだときの。

藤本:
いい感じで繋がってますね。

クリス:
そうそう、通信は良かったよ。実は富士山のてっぺんにNTTの基地局があるから。
7合目から繋いでるっていう感動はあるよね。

2日目はご来光と素晴らしい景色│富士山の頂上からインドへテレピーを繋ぐ

次の日の朝はこんなに綺麗にご来光が見れて。
この時はイギリスに繋いだんだけど、結局テレピーをセッティングする暇がなくて、LINEのビデオチャットで繋いだ。
まあ外で置き場所もなかったからね。
ご来光を見て朝6時くらいに出発したかな。このような岩場をひたすら登るという感じです。
2日目は後ろに景色があるから、止まっては景色を見て楽しみました。
そして、これが頂上です。
自販機もあって一杯500円!
これが富士山の火口ですね。

写真奥のピークが剣ヶ峰

写真奥のピークが剣ヶ峰


これが超巨大で、柵もないし。
ぐるっと回るお鉢回りは2時間半くらいかかる。


藤本:
へぇ!そんなに大きい火口なんですね!

クリス:
ここが剣ヶ峰といって富士山で一番高い場所。お鉢回りしないとたどり着かないっていうね。

藤本:
それは行きたくなるやつですね。

クリス:
剣ヶ峰は僕とインドスタッフの2人とパートナー会社の1人だけたどり着いて。
あとのメンバーは頂上にたどり着いただけで十分と言って、ラーメン食べてお酒飲んでましたね。
てっぺんではインドのメンバーがインドにテレピーで掛けてました。
藤本:
インドチームがテレピーを掛けたお相手の反応はどうだったんですか?

クリス;
すごい喜んでたよ!インドの家族に掛けてたね。

藤本:
事前にテレピーで掛けることを言ってたんですかね。

クリス:
もともと彼らは家にテレピー置いてるし、アプリも入ってるから普通に繋がったみたい。

藤本:
インドもテレピー繋がるんですね!

クリス:
そうそうそう。今、富士山のてっぺんだよって言ったら相手も感動してて。

藤本:
なかなか普通に起こることじゃないですもんね。

クリス:
ですね、こんな感じで富士山で使いました。

テレピーが富士山の頂上にある遠隔デバイスに!|体感したらなくてはならない存在になった

藤永さんとのテレピー通話

藤永さんとのテレピー通話


クリス:
普通のビデオチャットでも会話できるけど、テレピーがあることで遠隔操作で好きなところが見られるっていう…。
ちょっとしたところですけど、自分が主体性を持っているということが、プラスアルファの体験になるのかなと思う。
見るだけじゃなくて、自分が 富士山のてっぺんにあるデバイスを遠隔操作しているっていう、その体験自体がやっぱ斬新なんですよね。
シンプルに右に左に動くだけだけど、それをすることで、そこに行った感、経験値がちょっと濃くなるっていうイメージなのかなと思います。

実際に行くのとはもちろん違いますけど、自分の代わりになるものが向こうに行ってくれてるっていう感覚は味わえるんで。
例えば渋谷のスクランブル交差点とか色んなところが今はライブ映像で見れますけど、それじゃなくて双方向で会話ができるっていうのと、主体的に自分が動かすっていう2つの体験が交わることで、遠隔地の人も経験値とか面白さは全然違ったものになる。

富士山7合目でのテレピー通話

富士山7合目でのテレピー通話


藤本:
確かにそうですね。
クリスさんからテレピーどうしようか迷っている人に対して伝えたいことはありますか。
これだけは言いたい、みたいな。

クリス:
どうだろう…。やっぱり使ってると、なくてはならないものになります。
ビデオチャットが出てくる前は、音声電話で十分だったんですけど、ビデオチャットができるようになると、やりたいときにそれができないと不便に感じたり寂しく感じちゃう。それと同じで慣れると遠隔操作できないとき、「なんでできへんの?」ってなってくるんですよね。

それをぜひみんなに体験してみてほしいし、新しい形のこういったロボットを使ったコミュニケーションっていうのが、これだけ気軽に試せるという。
なかなかアバターロボットを使ったコミュニケーションの経験って誰でも簡単に試せるものじゃないけど、それがこういったシンプルな形で体験できる。
そこをみなさんに試してほしいかなと思います。

これから先はこれが未来のコミュニケーションの当たり前になってくると思うので、先取りっていう意味合いでも試してもらいたいですね。

藤本:
なるほど。ぜひ色んな方に試していただけたらと思います。
今日はありがとうございました!

クリス:
こちらこそ、ありがとうございました!