Blog

iPresenceDouble3を工場管理へ導入するにあたってのPoC事例

Double3を工場管理へ導入するにあたってのPoC事例

操作性に優れたスタイリッシュなテレプレゼンスアバターロボット(以下、テレロボ)として、幅広い業界で導入されているDouble3。遠隔管理やリモートコミュニケーションを必要としている企業・工場ではどのような利活用が期待されているのでしょうか。

今回は実際に工場管理シーンでDouble3をPoC(Proof Of Concept)のために導入された株式会社樋口製作所様(以下、樋口製作所)の事例を紹介します。工場のリモート管理を検討している方はぜひご一読ください。

Double3でPoCを実施!遠隔で残課題をチェック

PoC(ピーオーシー/ポック)とは本格導入しようとしている製品やシステムが仮説通り運用できるかを検証するための実証実験です。
今回お話を伺った樋口製作所は、金型、プレス加工のスペシャリストとして50年以上の企業実績があり日本のモノづくり産業をけん引してきました。アメリカ・メキシコ・中国に生産工場を持っており、世界中に金属加工製品を提供しています。

樋口製作所のHPはこちらです。
https://hig-jp.net/

テレロボ本格導入のPoCとしてDouble3で取り組まれた事例を見てみましょう。

引き渡し時にDouble3で立ち合い

(引き渡しの様子)
樋口製作所では、完成した金型や設備を技術部から製造部に引き継ぐ「引き渡し」という工程が行われます。この時に担当者が集まって、金型や設備の前で生産状況や動きを確認したり、担当者が説明をしたりします。抜け漏れがないか、残課題がないかを最終チェックする重要な工程です。

上の写真は引き渡し時に、担当者がDouble3で立ち合いをしている様子です。会話を聞くだけでなく、発言したり任意の場所に視点を変えたりできるので、Double3で問題なく引き渡しができたそうです。

全体的な製造工程をDouble3で確認

時にはDouble3を操作して任意の場所に移動し、現場の確認を行います。上の写真は機械の動きやモニターをDouble3で確認している様子です。
工場内には機械の動きを映し出すライブカメラがあるので、基本的に機械の稼働状況は把握できます。しかし主体的に視点を変えることは難しいです。

Double3は自由に動き回れるロボットベースとチルト・高さ調節ができるモニターにより、見たい角度に視点を移動。内蔵カメラはズーム機能、高解像度の画面保存ができるので視認性にも優れます。

Double3を導入することにより、今まで点でしか見られなかったものが面で見えるようになり、全体像を把握しやすくなりました。

遠隔者は好みのアバターで参加!

担当者はDouble3を使うとき、好みのアバター画像を使うことが多かったそうです。もちろん顔を出して話す必要があるときは画面の切り替えを行い、状況に応じて画面を使い分けます。

アバター画像を使うことで、ミーティングでの堅苦しい雰囲気を和らげる効果もあるかもしれません。モニターに好みの画像を映し出すというテレロボならでは参加方法も面白いですね。

Double3で工場全体の確認!巡回で遠隔コミュニケーション

樋口製作所では、広大な工場の全体把握や巡回でDouble3を活用しています。Double3を操作して行きたいところにピンポイントで移動し、設備や作業状況を確認。定期巡回を遠隔から行うこともできます。

Double3では遠隔から動画を見れるだけでなく、作業員やスタッフと作業内容の確認といったビジネスコンタクトが可能です。リアルの巡回と同じように、すれ違った人に挨拶や自然な会話が生まれイマーシブな遠隔コミュニケーションができます。

上の写真の工場内は50×100mくらいの広さがあるので歩いて回るのはなかなか大変です。わざわざ工場まで行って歩き回らなくても、Double3があれば遠隔工場管理ができます。

工場へのテレロボ導入で広がる可能性

Double3やtemiなどのテレロボを導入した業者様に話を伺うと、利用方法のアイデアが浮かび、可能性の広がりを感じていただけることが多いです。
Double3でPoCを行った樋口製作所にテレロボ活用の広がりを聞きました。

海外のテレロボ導入はコストメリットが高い!

海外でのテレロボ導入は、コスト削減につながり、メリットが多いだろうと担当者から意見を頂きました。アメリカ、メキシコ、中国に工場があるので、定期的な海外出張があります。一度の出張では3週間ほどになりますが、単純計算で60万円ほどの費用がかかることも。

Double3を海外の工場に導入すれば、遠隔で済む作業は現地に行く必要がなくなります。2~3回の海外出張がなくなるだけで、テレロボ導入コストが相殺されてしまうのです。

また長期不在を余儀なくされる海外出張は、誰でも喜んで行くとは限りません。自宅での時間を大事にしたい人の負担軽減になることもテレロボ導入のメリットになるのではないでしょうか。

設備メーカーのオンラインサポートでも使える

Double3は設備メーカーのオンラインサポートにも活用が期待されています。Double3には操作者の他に複数人が画面共有できる機能があるので、すぐに状況把握やトラブルシューティングが可能です。

特に海外では、設備トラブルに対してメーカーが数日後しか来れないことがありますが、遠隔サポートできる体制を構築しておけば即日一次対応できることが期待できます。

Double3のテレプレゼンス(まるでその場にいるような)技術により、利用者のアイデア次第で活用の幅が大きく広がります。

バッテリーの容量増大に期待

Double3の愛用者からは、バッテリー容量の増大を期待する声があります。現在Double3の持続可能時間は3~4時間です。
樋口製作所では広い工場を移動することと、立ち合い時間が長くなることからバッテリー持続時間が少し気になるようです。
別売りのチャージングドックの配置を増やすことも解決策の一つです。また今後のアップデートでバッテリーの容量が増えることも十分考えられます。

次世代の工場管理を体感!国内・海外の工場への追加導入を検討

樋口製作所様のDouble3を使った工場管理に対するPoC事例を紹介しました。テレロボが工場現場の雰囲気に溶け込み、ロボットデバイスならではの使い方も実践されていました。
操作者だけでなく、スタッフや外部サポーターなどもDouble3の扱いに慣れていくことで利用の幅が大きく広がります。

Double3の工場導入は、コスト・時間の削減、生産性の向上、コミュニケーションの充実というソリューションを生み出していることが、今回の樋口製作所様の事例でわかりました。

工場や職場のDX化・テレロボ導入をご検討の方は、お気軽にお問合せフォームよりご連絡ください。

↑