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iPresence出張講義|先端技術への探求心を刺激するための講義【2.デジタルツイン編】!大分県立情報科学高校

出張講義|先端技術への探求心を刺激するための講義【2.デジタルツイン編】!大分県立情報科学高校

2023年11月14日、大分県立情報科学高校ではiPresenceの藤永が生徒へ向けて、iPresenceの取り組み事業やテレプレゼンスアバターロボット等の先端技術の活用について講義を行いました。前回は導入としてテレロボット体験してもらい、テレロボットができることを知ってもらった上で後半は「デジタルツイン編」として、テレロボットとデジタルツインの可能性に言及した出張講義の内容をご紹介します。前回の記事はこちら>>

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デジタルツインを知る・体験する・交流する

デジタルツインってなに?

藤永:次にデジタルツインがどういったものかを見てもらいましょう。デジタルツインは、バーチャル空間であり、3Dのリアルな空間でもあります。

藤永:こちらは宮崎県日向市にある物産館で、デジタルツインとテレロボットを組み合わせた事例です。バーチャルのデジタルツインで店舗の商品を見ながら、実際の店舗にはロボットがあるからアクセスしてみて、買い物をしてみようという取組です。ちなみに自治体には先進的な取り組みに対する予算が存在していて、このような取組を行ったりされてます。実社会では、どこからお金を調達して何を実現するのかというプランニングが大事ですよ。次に、専用のカメラ(Matterport)でスキャニングした、より詳細なデジタルツインも紹介します。

藤永:こちらは兵庫県西脇市にある工場で、普段の工場見学だけでなく遠隔からでも見てほしいという希望から、スキャニングしました。また、百貨店が主催するホテルのフロアを貸し切った絵画販売会でもデジタルツインが活躍します。会期が終わったあとも百貨店顧客向けの商品紹介に利用されています。(非公開の絵画販売会のデジタルツインを投影)これは数千万円する絵画です。人は何に価値を感じ、何にお金を払うのか、奥が深いテーマですね。

デジタルツインを体験してみよう!様々な業界で活用されているデジタルツイン空間を体験!

藤永:みなさん、デジタルツインについて大いに興味を持ってくれました。次に実際に空間に入ってみましょう。今持っているデバイスでこのQRコードを読み取ってください。Matterport Discover(マーターポートディスカバー)のサイトが見れましたか。自分の興味のある空間に入ってみてください。

QRコードを自身の端末で読み込んでいる先生や生徒

デジタルツインとメタバースをかけ合わせた空間(Avatar Twin)でアバター操作

藤永:次に、デジタルツインとメタバースをかけ合わせた空間(Avatar Twin)に入ってもらいましょう。同じようにQRコードを読み取ってください。こちらは先着16名です。ここは、東京ビッグサイトのホールでして、実在の空間を三次元化しています。空間に入った人は自分の位置と他の人の動きを認識できていますね。それぞれがアバター(分身)としてリアルタイムで交流ができます。このように実空間と仮想空間をかけ合わせる技術もすでにあります。

デジタルツイン空間で、アバターを活用した参加者同士で交流する体験を行う生徒達

藤永:もしもメタバース上で、言うことを聞かない生徒がいたら、強制的に集合をかけることだってできます。ホスト側が参加者の自由を一部抑制することもメタバースを使いこなす上でのポイントです。

デジタルツインとロボットの連携と将来性

動いているロボットをデジタルツイン空間内にリアルタイム表示

藤永:我々がデジタルツインとロボットを組み合わせてどんなことを行っているかを紹介します。一つは、デジタルツインのマップ上で、ロボットの位置をリアルタイムで表示させることです。なぜそれが必要かというと、今後会社や学校などで何十台とロボットが増えていったときに、それぞれの場所がわからなくならないように、ビジュアル化したいからです。あとはこんなふわふわのロボットも開発しています。人の体の動きと連動して、会話するだけでなく握手やハグができます。

そして、大きな画面いっぱいに相手がいる遠隔コミュニケーションも提供しています。それは「テレプレゼンス」と呼ばれています。なので、我々が扱っているロボットは「テレプレゼンスアバターロボット」と呼びます。

ロボットに将来的に活用できるテクノロジーChatGPTの紹介

藤永:みなさんはChatGPTを使っていますか。この学校でもじきに生徒の皆さんも使えるようになるとお聞きしました。まだ、あまり使ったことがない人のために、使い方のヒントをお伝えします。例えば、「学校の授業が面白くないです。どうしたらいいですか」と入力すると、真っ当な答えから斬新なアイデアまで答えてくれます。

生徒たち:(笑)

藤永:ChatGPTで一つ言えることは、大概の社会人よりも優秀です!私はそこそこ長く社会人の経験をしてきましたが、ChatGPTを触るとその賢さがよくわかります。多くの状況において解決までできてしまいます。何よりも、相手にどう思われるか気にしなくて良いので、仕事上での疑問も聞きやすいです。私の実用例で言えば、当社の商品「動く電話テレピー」のプレゼンテーションを作るために、ターゲティングを明確化にすることに使ってみました。ChatGPTに、商品の概要やマーケティング戦略などの前提条件を入力し、質問を投げかけると具体的な提案をしてくれます。数回のやりとりの末に、テレピーの付加価値を導き出すことができました。私も明確化できていかなった潜在的なニーズを提示してくれたので、私の成果物の一つとなりました。ちなみに、そこに居たい人と、そこに居て欲しい、をコンパクトに叶える点がテレピーの優れているところです。あとは、ChatGPTは翻訳で革命を起こすんじゃないかなと思ったので紹介します。スマホアプリのChatGPTは会話ができるようになっています。では話しかけての翻訳機能を試してみましょう。

藤永:今から言うことを英語にしてください。私は今高校生に対して講義をしています、新しい発見を提供できたら嬉しいです。

(少しの沈黙)

chatGPT:「I am currently lecturing to high school students, and I would be happy if I could provide new discoveries.」

藤永:どうでしょうか。英語が分かる人は今のが正しいかわかったはずです(笑) 英語・日本語をはじめ多言語に対応しており、文脈を理解して流ちょうな翻訳ができま す。翻訳機能はGPT-4の多言語処理能力に対応しているので、他の翻訳アプリとは一線を 画す高い翻訳性能を発揮します。 英語が苦手でも大丈夫です。皆さん、若いうちに海外に行きましょう!(笑)

テレロボットを活用して、どんな事を試したいかアイデアディスカッション

藤永:ここからは、ディスカッションの時間です。テレロボの可能性について、グループワークを行いましょう!

今までの話を元にグループワークを始める生徒達、各テーブルへテレロボットを使って遠隔巡回も行いました

アイデアをポストイットに書き出して共有する様子

【生徒たちが発表したテレロボ活用のアイデア一例】

  • 東京の会社への面接でも交通費がかからない
  • 道に迷って遅刻しない
  • PCのZoomよりも人の温かみがある
  • 質問しづらい人もロボットだったらしやすい
  • 極悪人を牢屋に入れたまま安全に裁判ができる
  • 可動式ゆりかごとして
  • 海外の美術館の鑑賞
  • テーマパークやショッピングセンターの迷子センターへの導入
  • 50kgまで載せられるロボットで迷子の子を保護者のもとに返す

藤永:生徒たちからはたくさんの活用例やおもしろいアイデアが出ました。普通のZoomよりも温かみを感じるというのは、私の中ではありがたい意見です。通常のテレビ電話よりもインタラクティブ(双方向)な遠隔コミュニケーションをできるのが、テレロボの醍醐味だと思っています。

藤永:最後に生徒の皆さんへのメッセージを送ります。人生は満足してなんぼです。とりあえず本気で取り組んでみましょう!チャレンジ精神が自分の原動力となり人々を動かします。本日はありがとうございました。

生徒たちのアンケート結果を公開

生徒たちには授業の終わりにアンケートに答えてもらいました。その一例を紹介します。

問1 講義の中で、面白いと感じた内容(技術や使い道)とその理由について、自分の考えや発想した アイデアなどを含めて可能な限り詳細に教えてください。

  • temiについているタブレットが上下に動くところに暖かみを感じられていいと思います。
  • 面白いと感じたのは、写真を撮ったらバーチャル上に城や家など人の入れない場所の写真を見ることができたところです。
  • ロボットを使って高齢者の荷物持ちをさせたいです。
  • 遠い人とでも気軽に話せて、しかも声もよく聞こえて近くにいるような感覚でした。
  • 人間が立ち入るには危険な場所の観察や偵察を近くで行いたい時に良いと思いました。
  • その場にいない人もその場に存在しているような感覚を感じることができてとても面白いなと思い ました。
  •  部屋の配置などを覚えて物にぶつからないようになっているところが、少しの間だけで配置を覚えられるなんてすごいと思い、面白かったです。
  •  子供の時の夢が叶ったような感覚がして楽しかったです。
  • 実際にその場所に行かなくても、ロボットを通じて旅行などが楽しめそうです。
  •  病室からでも授業に参加できるようにロボット Temi を活用しているのがいいなと思いました。その場にいなくてもみんな認知してくれるから孤独感を感じないと思ったからです。

問2 今回使ったテレプレゼンスアバターロボット Temi を自由に使ってよいとプレゼントされたら、 何に使いたいですか。

  • 学校に来られない人などとつながってお話ししてみたいです。
  • 荷物を運ばせたり、授業を家から受けてみたいです。
  • 熟に行くのが面倒なときに自分の部屋から家庭教師の感覚で塾を受けたいです。
  • 他校との交流の時などに、わざわざ遠くに行かなくても良くなるのでその時に使いたいです。
  • コロナやインフルに感染した時に授業が受けられるようにします。また、ご飯を持ってきてもらったり、話相手になってもらったりしたいです。
  • 自由に動けるので海外に設置して景色や場所など説明を聞きながら観光します。
  • 祖父、祖母の家に置いて通話などをするときに活用してみたいです。

問3 今回の講義は自分の将来に対して、どのように役立つ可能性がありましたか

  • もし自分が動けないときにtemiを使っていろんなことに参加することを諦めたくないと思いました。
  • temiの話を聞いて、自分が思っているより時代が進化していたのでびっくりしました。
  • 様々な技術と結びつけることでいろんなビジネスができると思うので、それを考え出せるような 発想力を身につけることができました。
  • 将来temiのようなロボットが社会で当たり前に共存する可能性が、実感として湧きました。
  • 指定した場所に動いたり、障害物があったら避けたりするのが、すごいなと思いました。
  • ロボットにアバターのような機能が果たせると知って、視野が大きく広がりました。
  • ロボットを使って、体の不自由な人や学校に行けない人が楽しく学校に来られるようになると思います。その人たちの不便なところなどを理解してあげる時に役に立つなと思いました。
  • 社会に役立てられるようなアイディアを出したり、そのアイディアを実現したりして、いろん な人の手助けがしたいなと考えるようになりました。
  • 自分が普段生活している中で触れ合うことのない、なおかつ最先端の技術を目にできた事で、自分の中の視野が広がりまし。自分が知らないだけで、世界には様々な面白い技術が開発 されていっているのだなと実感できました。
  • AIがどれだけ進歩しているかを知る事が出来て、AIに対する関心が深まったので、進路選択でAIに関する仕事にも興味が湧いてきました。進路選択でAIに関する仕事にも興味が湧いてきました。
  • 将来就職して、もしロボットを活用する場面があった際に今回の講義を活かしたいです。

問4の他、コメントがあれば教えてください(応援メッセージOK)

  • とても便利なロボットで可能性が無限大だなと思いました。
  • また新しいことがあったら情報科学に来てくださると嬉しいです!頑張ってください応援しています!
  • ロボットでの授業などまだ僕たちが実感が湧かないことをしていてすごかったです。
  • 更なる発展に向けて頑張ってください!
  • temiを誘導して遠方からビデオ電話している人と学校を回ったりと貴重な体験をすることができました。ありがとうございました。
  • 今回の授業で実際体験した一生徒として応援しています!
  • 近未来感のある楽しい授業でした。
  • 将来、temiのように便利なロボットと共存する社会が普通になるかもしれないため、先に貴重な体験が出来て本当に良かったです。
  • 体験した技術が将来自分達も使うことが出来るのを楽しみにしています。

さいごに

テレロボットやデジタルツインを知らない生徒達でも、実際に遠隔操作されたロボットと交流したり、デジタルツインを体験して参加者同士で交流したり、chatGPTというテクノロジーと触れ合うことで、ディスカッションをする際に自然と議論が盛り上がりました。今後もiPresenceは学校・企業・団体での講義/講演を積極的に行って参ります。 前回の記事はこちら>>

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